積極的にまとめてあげる
もちろん、子どもがひと呼吸するまでは聞いてあげましょう。でも、そのあと忘れずにこう言います。
「つまり、なんだかよく分からない理由で、アヤコとけんかになっちゃったってこと?」
こんなふうに、積極的にまとめてあげるのです。
最初のうちはこれを繰り返しますが、徐々に、その抽象化を子どもに任せていきます。まとめてあげるのではなく、「つまり、どういうこと?」と問うだけにし、自分でまとめさせるようにするわけです。
要求されなくても言い始めるようになる
このように、いつも「つまり」をさりげなく要求していれば、そのうち、要求されなくても子どもみずから「つまりね、……」と言い始めるようになります。
ただし、今挙げた例は、比較的長い「文」の抽象化になっていますから、なかなかうまくいかない場合もあるかもしれません。
その場合は、語句レベルでの言いかえを対話で練習します。
目の前にあるモノを、何でも題材にすることができます。
「鉛筆、消しゴム、ノート。つまり何?」
「えーっと、文房具?」
「正解。じゃあ、たんす、いす、机。つまり何?」
「えーっと、家具?」
「そう。じゃあ、文房具、家具って、つまり何?」
「えーっと……あ、分かった! 道具?」
「正解!」
ここまで練られた問題にできなくとも、身近なところにいくらでも題材は転がっていますから、どんどん試してみてください。