ひたすら「開かれた質問」を続けると…
この「開かれた質問」を本来の働きとは逆に使います。
すると、相手が自然に離れていきます。
その方法とは、「開かれた質問」に対する答えに相槌を打たず、共感もせず、次次とひたすら「開かれた質問」を続けることです。
「今回の結果を、自分ではどう考えているの?」
→ 思うような結果が出せず、力不足だと思います。
「その原因は何だと思う?」
→ 事前のリサーチが足りませんでした。
「次から、どうすればいいと思う?」
→ しっかりと準備をしたいと思います。
「しっかり準備するというのは、今回とどんな違いがあって、具体的にどんな対策を取る?」
→ …………
このように、答えに対してまったく共感されることなく、次々と質問を重ねられると、なんだか尋問されているように感じ、答える気持ちがだんだん薄れてくるものです。
また、相手の気持ちをまったく考えることなく、個人的な興味関心だけで脈絡なく質問を続けられると、「この人は私の何を知りたいのだろう?」「そこまで答える必要あるのかな?」と相手は思ってしまい、これ以上話をしたくなくなります。
質問は使い方によっては、相手の話す気持ちを奪う
例えば、仕事の問題解決をまったく考えることなく「最近プライベートがうまくいっていないから、仕事に影響が出てるんじゃない?」「彼女(もしくは彼氏、旦那さん、奥さんなど)と何かあった?」「いつも締め切りギリギリで仕事をしていて、余裕がないからじゃない?」「前からずっとこうなの? 性格?」といった具合です。
質問は相手の気持ちを引き出すツールではありますが、使い方によっては、このように相手の話す気持ちを奪うものにもなります。
相手が「もっと話したい」という気持ちになるためには、話した内容を相手が理解してくれる、共感してくれる、受け止めてくれると感じられることが必要です。
距離を置きたい人には、この質問のブラック・テクニックを活用してください。
余談ですが、このブラック・テクニックを使って相手を質問攻めにするプロセスの中で、もしあなたが本当に興味を持てるものがあったら、そこに共感をしてみてください。
最初は距離を置くことが目的だったとしても、ちょっとしたきっかけで、関係性を良くするヒントが見つかるかもしれません。