多数決を採らずに意思決定する方法

おそらく一部の読者の方は多数決の弊害についてはわかったものの、多数決を採らずに最終的な意思決定をどのように行なうのか具体的なイメージが湧かないという方もいるかもしれません。

相原秀哉『結果を出す組織は、どんな会議をしているのか?』(フォレスト出版)
相原秀哉『結果を出す組織は、どんな会議をしているのか?』(フォレスト出版)

多数決を採らずに意思決定する際の言い回しはいろいろありますが一例として、議論を尽くして結論が出た時点で「では、これで決定ということでよろしいでしょうか?」と参加者に問いかけて、特に異論がなければ「こちらの案で決定します」と言い切ってしまう方法があります。

その際、プレゼンテーション資料をプロジェクターで投影していれば、決定した案に「○月○日 決定済」とその場で記載し、会議直後に参加者や関係者全員に送付しましょう。それによって会議での決定を既成事実として公に示すことができます。

真に重要な意思決定こそ、安易に多数決で決めずに精緻な論理と客観的な情報、それにシナリオの検討を踏まえて行ないましょう。それによって意思決定の質向上が見込めるのはもちろんのこと、意思決定者としての説明責任をしっかり果たすことにもつながります。

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