バターをたっぷり塗る、オリーブオイルに浸すのが正解

カロリーで考えれば、パンだけのケースが一番低くなります。

ところが、脂質を分解するという手間が入らない分、血糖値が上がりやすく太りやすいのです。

食パンブームは幾度もあり、数年前にも高級食パンブームが起きました。まずは「そのまま食べるのが一番」という売り文句をずいぶん耳にしました。

しかし、パンを食べるなら、バターをたっぷり塗ったり、オリーブオイルに浸して食べたりするのが健康上は正解です。

トースト
写真=iStock.com/kazoka30
※写真はイメージです

あるいは、卵や野菜など、具をたっぷり挟んだサンドイッチもいいですね。ただし、ハムやベーコンなどの加工肉は添加物が多いので、あまり食べないほうが無難です。

ごはんは「五目チャーハン」、そばは「山菜そば」に

米飯も同様です。

明太子や佃煮など少量の「ご飯のお友」で食べるより、五目チャーハンにしたほうがいいのです。

肉や卵のタンパク質、炒めるための脂質によって、米飯の糖質の分解・吸収が遅れるからです。

牧田善二『疲れない体をつくる最高の食事術』(小学館)
牧田善二『疲れない体をつくる最高の食事術』(小学館)

おそば屋さんに入ったときには、かけそばや素うどんではなく、山菜そばや月見そばなど、少しでも具の多いものを頼みましょう。

繰り返しになりますが、みなさんの血糖値を乱高下させ、みなさんを疲れさせ、みなさんを太らせるのは、カロリーの高いものではなく、糖質が多いものです。

しかも、その分解・吸収が早いほど悪い作用が起きます。

大事なのは、糖質を単独で活動させないこと。

単独で暴れ回ることがないよう、できるだけ、脂質やタンパク質というお目付役と一緒に食べましょう。

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