「○○」をすれば、お客様はあなたに頼りやすくなる
でも、こう思いませんでしたか。
そう簡単に、お客様は頼ってくれるのか……と。
大丈夫です。実は、簡単。
鍵は、普段から「営業以外」の話をすることです。
つまり、雑談をしてください、といった簡単な話です。
先日、ある営業の方とこんな会話をしました。
営業「どうしてなんですか?」(※彼は、クレジットカードの営業ではありません)
私「経費精算が面倒で……」
営業「どこのカードにされるのですか?」
私「どこがいいのか、わからないんですよね。何か情報あります?」
営業「では、お客様や社内で聞いてみましょうか?」
私「それは助かります」
なんと、その日の夕方にメールが送られてきました。
そのメールには、こう書かれていました。
「聞いたところでは、ポイント還元を狙うならココがいいようです。
付帯サービスを狙うならココがいいとの声がありました。
加えて、口コミサイトのURLも添えますね。ご参考になれば幸いです。
加えて、前者のカード会社ですと、社内のネットワーク(人脈)を使って、営業担当のご紹介もできますので、おっしゃってください」
いかがでしょう。
私が信頼を寄せる理由を感じていただけたと思います。
ちなみに私は、ご紹介をいただき、前者のカードに入会をしました。
営業ほど、多くの人と会っている仕事はなく、ネットワークを使えばお客様の知らない情報を簡単に集めることもできます。
加えて、同僚が知っている情報ネットワークを駆使することができるのも営業の特権です。
「いったん、あの人に聞いてみよう」と思ってもらえる存在になれると、営業が断然おもしろくなります。
まずは、雑談をしてみましょう。
「できません」「難しい」と断ると二度とチャンスはこない
お客様は神様、というわけではありません。
「値引きをしてほしい」「納期を急いでほしい」
といった要請を受けることはないでしょうか。
お客様からの要請とはいえ、不利な条件で契約をしてしまうのはどうかと思うのです。
だからといって、「できません」「難しいです」と断ってしまうと、二度とチャンスはなくなります。
まさに、前回のクリニックはこのケースでしたよね。
では、営業としては、どうするべきなのか。
前回のクリニックの事例では「できることは精一杯する」と申しました。
もう少し、具体的に説明しますね。
「Noを言わずに、代替策を示す」、このパターンを詳しく解説しましょう。
まず、最初にやってはいけないパターンを紹介します。
無茶な値引きを交渉されたシーンを見てみましょう。
お客様「高すぎだよ。100円だったら検討するけどね。できる?」
営業「ええ、それは厳しいです……」
お客様「じゃ、いくらならできるの?」
営業「ええ……、190円でいかがですか?」
お客様「じゃ、ダメだね」
営業「ええ……、では、180円ではいかがでしょう?」
この商談は、みごとに交渉の罠に引っかかっています。
この罠を、「二分法の罠」と言います。
二分法の罠とは「できるか、できないか、どっち?」といったように、答えを「はい、いいえ」と迫られてしまい、不利な状況に追い込まれること。
これでは、とても頼られる存在にはなれません。
まさに“業者扱い”です。