中国の人種差別がひどい

【エミン】最大の理由は、彼らが生活しにくくなっているからです。知ってのとおり、中国は少子高齢化が日本よりも進んでいる国なのに、移民についてはきわめて否定的なのです。

まあ実際に移民を少しだけ入れても、滅茶苦茶に扱いが悪いことから、移民する側からはすこぶる評判が悪い。

要は、人種差別がひどいわけです。例えば、黒人の労働者が移民で中国にやって来たことがありました。あれだけ中国企業がアフリカ諸国に進出しているのにもかかわらず、黒人の移民が入って来たときには、日常生活においてかつての米国並みのとんでもない差別を平気で行っている。それが現実なのです。

赤いペンで書かれたNOの文字
写真=iStock.com/mattjeacock
外国人投資家の多くが「もう中国はいいや」と興ざめの心持ちに(※写真はイメージです)

例えば、住居からの強制退去にはじまり、商店や飲食店の利用拒否、バスやタクシーの乗車拒否などが挙げられます。

「反スパイ法の強化」で外国人全員にスパイ容疑の可能性

【エミン】黒人に対する扱いは本当に極端ですが、いまの中国国内の空気感は、「外国人はもう来なくて結構」といったものだし、“反スパイ法”が強化されたことで、大仰でなく、中国にいる外国人全員がスパイ容疑をかけられる可能性があると言っても過言ではありません。

ですから、一時はあれほど中国ビジネスに入れ込んでいた外国人投資家の多くが「もう中国はいいや」と興ざめの心持ちになっています。