酵素たっぷりのデトックス効果のある果物の種類

体内の老廃物を排出する「解毒」や「毒出し」を意味するデトックスは、いまや広く知られるようになり、すっかりおなじみです。成語的な言葉でいえば「人口に膾炙かいしゃする」となります。

岩盤浴、半身浴、断食など、デトックスにもさまざまな方法がありますが、なかでも簡単にできてしまうのが酵素を使った解毒法です。しかも、わざわざ「酵素入り」と謳った商品を買わなくても、酵素たっぷりの食品を使えば、すぐにできるのです。

なかでもおすすめなのが新鮮な果物です。

果物には酵素のほかにビタミンやミネラル、食物繊維など体にうれしい成分がたっぷり含まれていますから、健康効果も文句なしです。

そんな果物のなかでも、とくにデトックス効果が高いものをいくつか紹介していきましょう。

りんご

肝臓や腎臓の機能を高め、強力な消化酵素で胃腸などの消化器官を活発にする働きがあります。

とくにりんごに含まれる中性ポリマーは毒素を排出し、体の中からきれいにしてくれます。さらに、血液中のコレステロール値も正常化してくれますから、生活習慣病やボケが心配なシニアにもぴったりです。

アボカド

一価不飽和脂肪酸という優れた脂肪酸をはじめ、ミネラル分や酵素をたっぷり含んだ栄養の宝庫です。一価不飽和脂肪酸はコレステロール値を下げるのに役立ち、毒素の排出を促す抗酸化物質のビタミンEも豊富に含んでいます。

また、アボカドに含まれるカリウムにはむくみを防ぐ働きがあり、葉酸も倦怠感や疲れを予防してくれます。サラダにしてたっぷりとりたいところです。

バナナ

腸の機能を正常化する働きがありますから、便秘には最適です。

「美容ビタミン」と呼ばれるビタミンB類が多く、美容効果の高いポリフェノールも豊富です。

また、たくさん含まれているトリプトファンは、体内でリラックス効果の高いセロトニンというホルモンに変わります。不眠や抑うつ的な気分を解消するにも、バナナは役立つはずです。

パイナップル

血液の循環を促すブロメラインという物質が多く含まれているうえ、タンパク質の消化を助ける効果も高いので、食事と一緒に食べるのがおすすめです。

このようにデトックスに効果的な果物はたくさんありますから、楽しみながらデトックス・デーをつくってみるのはいかがでしょうか。それがボケないためにも有効なのはいうまでもありません。

パイナップル、リンゴ、バナナなどさまざまなフルーツ
写真=iStock.com/Aiselin82
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魚を食べる日本の食文化ではDHAが豊富に摂れる

秋刀魚や鯖などのいわゆる青魚の脂には、DHAが多く含まれています。DHAとはドコサヘキサエン酸の略で、脳や神経細胞の発育・維持にとても大切な物質だとわかっています。

脳内のDHA濃度が減ると、脳の発達が遅れたり、情報伝達のスピードが遅くなり、頭の回転が遅くなるといわれているのです。

DHAが脳の働きと関係があると最初に考えたのは、イギリスの脳栄養化学研究所教授のマイケル・クロフォード博士でした。

驚くべきことにクロフォード博士は「日本の子供の知能指数が高いのは、魚をたくさん食べ、魚に含まれているDHAを大量に摂取しているためだ」と指摘したのです。

それを裏づけるように、お母さんたちのお乳に含まれているDHAの量は、オーストラリア人が母乳100mlあたり10mg、アメリカ人はわずか7mgだったのに、日本人は20mgだったという結果も出ています。こんなにDHAが含まれている母乳を飲んでいれば、脳が発達して当然です。

ところが、日本では食の欧米化が進み、「青魚より肉がいい」という風潮が続いているのですから、脳のことを考えると、ちょっと残念です。もう少しDHAを効果的に摂取したいところです。

それにはどんな方法があるのでしょうか。

青魚を刺身で食べてしまうのです。