片づいていない家はお金が貯まらない、という厳しい現実がある一方で、FPの橋本絵美さんの家は、8人家族でも片づいています。散らかっても一瞬で元通りに。奇跡とも言える片づけのコツはどこにあるのでしょうか。全世帯に共通の片づけのコツ教えます。

「片づけるとお金が貯まる」は本当か?

私はファイナンシャルプランナーと同時にお片づけプランナーとしても活動をしています。その理由はお金に困っている人はモノの片づけにも困っていることがほとんどだからです。お金もモノも困っている原因は何がどこにあるのかわからない散らかった状態であること。中身を把握し、整理し、正しく収納すれば、全てがうまくまわっていきます。今回は筆者が実践する片づけのコツを教えます。

片づけるとお金が貯まるという話はよく聞きますが本当なのでしょうか。私は本当だと思います。なぜなら、散らかる量=ムダなモノの量=ムダに使ったお金だからです。さらに片づけると全てがうまくいくと断言できるのは、片づいた状態で暮らすことでストレスなく生活や仕事、勉強ができるからです。片づけはお金と時間とストレスフリーな生活を生み出してくれます。

実際に筆者は6人の子どもたちの子育てと家事、仕事が両立できている一番の理由は家が片づいているおかげだと思います。必要なものだけに囲まれて、使ったらすぐに片づけられるので、家事や仕事がスムーズにまわります。もしも私が「使うかもしれないもの」や「高かったもの」などを取っておいたとしたら、家事と仕事の両立は不可能だったでしょう。おそらくキャパオーバーしてしまうと思います。

必要なものを必要なときに必要な分だけ持つことで、すぐに片づけることができ、そのおかげで家事と仕事がスムーズにできるようになっています。

橋本家のリビング。片づいた状態で暮らすことで、ストレスなく生活や仕事、勉強ができる。
筆者撮影
橋本家のリビング。片づいた状態で暮らすことで、ストレスなく生活や仕事、勉強ができる。

モノは循環させるべし

片づけができる家にするためには「モノを循環させる」ことが不可欠です。一度手にしたモノをずっと持ち続けているとどんどんモノが増え、この限られた空間にモノをしまうことができなくなってしまいます。

わが家に来た人からはよく8人家族とは思えないと言われます。そんなわが家にはモノを持つうえでのルールがあります。それが「必要なものを必要なときに必要な分だけ持つ」ということです。

過去必要だったものやいつか使うかもではなく、必要なときに持つということ。また必要な分だけ持つという点も重要です。片づけられないという人の多くは今必要でないものであっても、思い出の品にしたり、いつか使うかもと思ったりして手放せないでいます。また、必要なものであったとしても量が多すぎることが多いです。