「白湯男子」の元祖は意外や、あの「ビッグダディ」

10年以上前ですが、ある方のインタビューをする仕事をしていた時、「ビッグダディ」こと林下清志さんが白湯をリクエストしたという話を聞いて、なぜだかちょっと敗北感を抱いた記憶があります。マッサージの仕事もしていたので健康への意識が高かったのでしょう。

林下清志『さらば、ビッグダディ』(扶桑社)
林下清志『さらば、ビッグダディ』(扶桑社)

白湯を取り入れている芸能人について調べると、他にも松本潤、長澤まさみ、桐谷美玲、米倉涼子、檀れいなどの名前が出てきます。そんな中、「白湯男子」の元祖はビッグダディということかもしれません。

令和の「白湯男子」はどんなふうに白湯を飲んでいるのでしょう。周りの人に聞いてみると、30代のIT系男性は「白湯は心身が浄化されます」と話しました。白湯のデトックス効果で煩悩や雑念がリセットされそうです。

20代整体師の男性は「冷たい水だと大量に飲むのが難しいですが、白湯だとごくごく飲めます」と言っていました。職業柄、健康意識が高く、水道水は基本飲まないとか。「日田天領水かシリカ水、クリスタルガイザーなどをよく飲んでいます。買ってきた水を温めて白湯にしています」と、こちらはコストがかかっています。ちなみにコンビニで売られているペットボトルの白湯について聞くと「コンビニの白湯はどこで採水したか書いてないこともあるので飲まないです」と、産地にもこだわりが。ただの「天然水」ではいけない、というわけです。

ただ、白湯は手軽に取り入れられそうに見えて、実はハードルが高めです。健康法に詳しい知人によると、「5分以上沸騰させたものを、冷める前に飲むことで深部体温が温まります」とのことで、レンチンや電気ケトルなどで手早く温めるのではなく、やかんで5分以上煮沸して、60度くらいまで自然に冷ますことで、やっと健康効果が高い白湯ができるようです。これだと、コーヒーやお茶を淹れるより手間がかかることになります。

「白湯好き」だと言っている人は、寸暇を惜しまず自分の体をいたわっている、ウェルビーイング意識の高い方々なのかもしれません。ストイックで穏やかで達観している「白湯男子」が増えることで、世の中もポジティブに変化していく予感です。

日本の未来は「白湯男子」や「白湯女子」に任せていきたいです。

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