割安感に“稼ぐ力”+NISAへの期待が加わった

1月15日、日経平均株価は6日続伸し3万5901円79銭で引けた。この水準は、1990年2月以来、実に約33年11カ月ぶりの高値だ。長く低迷してきたわが国の株価にも、ようやく先行きの明るさがみえ始めてきた。

約34年ぶりに3万6000円を付けた日経平均株価を示すモニター=2024年1月15日午後、東京都中央区
写真=時事通信フォト
約34年ぶりに3万6000円を付けた日経平均株価を示すモニター=2024年1月15日午後、東京都中央区

これまで株価上昇を支えてきたのは、わが国企業の“稼ぐ力”が復活しつつあることだ。主力の自動車など輸出型企業、国内の飲食や小売りなど、幅広い業種で過去最高益を更新している。円安による収益かさ上げもあるが、インフレが進んだことで、企業の値上げの動きが浸透しやすくなっていることが重要だ。

そうした日本企業の変化に着目して、海外の投資家も日本株を見る目が変わってきた。元々、日本株は、長期間、低位に放置されていたこともあり割安感があった。そこに、“稼ぐ力”の変化が加わった。さらに、2024年から“新しいNISA(少額投資非課税制度)”が始まり、国内の個人投資家の資金が流入するとの期待も高まった。それだけ、日本株が注目される要素が整ったといえる。

世界経済が不透明な中、日本には上昇余地がある

今後のわが国の株価動向を占う上で、最も注目されるのは、わが国企業の“稼ぐ力”の向上が見込めるか否かだ。

今年後半以降、世界経済の展開はあまり楽観できないとの見方が多い。米国経済は徐々に減速するだろう。米大統領選という不確定要素もある。不動産バブル崩壊によって中国経済の厳しさは増した。さらに、中東情勢の展開によっては、エネルギー価格の上昇でインフレ圧力が上昇することも考えられる。

そうした不透明要因の中で、わが国企業が新しいモノやサービスを作り出していくことが重要だ。それができれば、少し長い目で見ると上昇余地はあるはずだ。わが国経済の復活で、株価が1989年末の最高値を超える日が来ることを期待したい。