求人に応募する時に送付すべき書類は、履歴書と経歴書だけではない。キャリアカウンセラーの中谷充宏さんは「添え状は単なる送り状ではなく『ネガティブ要素』の打ち返しに使える絶好のスペース。さらに推薦状、面接後のお礼状を送ることで、採用人事への印象を良くすることができる」という――。(第3回/全3回)
※本稿は、中谷充宏『20代~30代前半のための 転職「書類」受かる書き方』(秀和システム)の一部を再編集したものです。
添え状でネガティブ要素を打ち返す
添え状(カバーレター)は、応募書類の郵送時に必ず一緒に付ける書類です。今はWeb上で応募書類を送信するのが主流ですが、郵送自体はなくなったわけではないので、必要なシーンも出てきます。
添え状は単なる「送り状」ではありません。「メンタル休職の経験あり」「転職回数が多い」など、「ネガティブ要素」の打ち返しに使える絶好のスペースです。
なお、職務経歴書の「特記事項」のように、他の応募書類でもこの「打ち返し」はできますが、添え状は採用人事が最初に目にする書類であることを思い出してください。
たとえば履歴書や職務経歴書をじっくり読まないと、そのネガティブ要素を背負った理由がわからないような場合、そもそもそこまで辿り着かず(読まれず)落選という危険性もあります。
だからこそ、採用人事が必ず目を通す「最初の書類」で訴えておく必要があるのです。
また、「ネガティブ要素」がない場合は、簡単な職務経歴や自己PR、志望動機を述べておけば良いです。クドクド、ダラダラと書き過ぎないようにしてください。
添え状の作成については、オリジナリティやテクニックは一切不要です。定型に沿って粛々と作成するのがベストです。
要は定型に従って、ここはコンパクトにまとめておけばいいのです。
作成形式は、A4サイズ1枚以内にまとめて、パソコンで作成しておけばOKです。
OK! 添え状の基本形
ポイント
❶添え状に独自性は要らない。ビジネス文書にならった基本的な書き方を遵守する。
❷3行くらいで職歴や志望動機を盛り込むと、バランスが良い。
❸「送り状」の役割として郵送物の内容を明記し、一目でわかるようにしておくことも大切。
❶添え状に独自性は要らない。ビジネス文書にならった基本的な書き方を遵守する。
❷3行くらいで職歴や志望動機を盛り込むと、バランスが良い。
❸「送り状」の役割として郵送物の内容を明記し、一目でわかるようにしておくことも大切。
OK! 「直近にブランクがある」場合の例
ポイント
❶採用人事が懸念する「ブランクの理由」を、先回りしてサラっと触れておくと良いでしょう。
❶採用人事が懸念する「ブランクの理由」を、先回りしてサラっと触れておくと良いでしょう。
OK! 「転職回数が多い」場合の例
ポイント
❶採用人事によけいな詮索をされないように、先回りして「転職回数が多くなった理由を述べ、その後に「入社後の決意」を語っておきます。
❶採用人事によけいな詮索をされないように、先回りして「転職回数が多くなった理由を述べ、その後に「入社後の決意」を語っておきます。