ChatGPTはビジネスでどこまで活用できるのか。経営コンサルタントの矢内東紀さんは「ChatGPTは市場のトレンドや競合他社の分析のみならず、自動タスク管理の補助までできる。例えば学園祭のたこ焼き出店の計画や振り返りに活用すれば、効果的かつ計画的なビジネス実現に役立つ」という――。

※本稿は、矢内東紀『ChatGPTの衝撃 AIが教えるAIの使い方』(実業之日本社)の一部を再編集したものです。

たこ焼き
写真=iStock.com/GI15702993
※写真はイメージです

SWOT分析やカスタマーセグメントの特定もできる

本稿では、ChatGPTをビジネス戦略や意思決定の支援、自動タスク管理に活用する方法をピックアップしました。順に見ていきましょう。

①ビジネス戦略や意思決定の支援

ChatGPTは、ビジネス戦略や意思決定の補助に役立つ情報を提供することができます。以下に、具体例をいくつか示します。

市場分析
ChatGPTは、市場のトレンドや競合他社の分析を行う際に役立ちます。例えば、特定の業界における競合他社の主要な製品やサービス、市場シェア、強みと弱みに関する情報を提供することができます。

SWOT分析のサポート
SWOT分析とは現状の企業の強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)を洗い出す分析手法でChatGPTはそのサポートに使えます。これにより、企業は自社のポジションを正確に把握し、適切な戦略を策定することができます。

カスタマーセグメンテーション
顧客のニーズや行動に基づいてカスタマーセグメントを特定する際にも役立ちます。これにより、企業はターゲット市場に合わせた製品やサービスの開発、マーケティング戦略を策定することができます。

製品開発のアイデア
新しい製品やサービスのアイデアを生成するのに役立ちます。これにより、企業は革新的な製品開発を促進し、市場での競争力を向上させることができます。

クリエイティブなマーケティング戦略
ChatGPTを使用して、企業は独自のマーケティング戦略やキャンペーンのアイデアを生成することができます。これにより、ブランドの認知度を高め、顧客獲得やリピートビジネスを促進することができます。

リスク管理
潜在的なリスクや問題を特定し、対処策を提案するのに役立ちます。これにより、企業は事業のリスクを適切に管理し、効果的な意思決定を行うことができます。

コスト削減と効率化の提案
企業のオペレーションやプロセスにおいて、コスト削減や効率化の機会を特定するのに役立ちます。これにより、企業はコストを最適化し、利益率を向上させることができます。

人事戦略と組織構造
適切な人事戦略や組織構造の検討をサポートします。企業は効率的なチーム構成、役割分担、スキルセットの特定、リーダーシップ開発などの分野で適切な意思決定を行うことができます。

業務改善提案
企業の業務プロセスを改善するための提案を生成することができます。これにより、業務効率を向上させ、従業員の生産性を高めることができます。

データ分析とインサイト
企業が収集したデータを分析し、意味のあるインサイト(これまで気づかなかった重要な情報や視点のこと)を提供するのに役立ちます。これにより、企業はデータに基づいた意思決定を行い、事業成長を促進することができます。