ドイツの次はインドに抜かれる日本

経済専門家の間で、日本のGDP(国内総生産)は、インドに抜かれたとの見方が多いようだ。2025年10月、国際通貨基金(IMF)は、2026年のインド経済の規模は4兆4636億ドル(1ドル=157円で約700兆円)、わが国は4兆2798億ドル(671兆円)と予想した。

日の出を受けて光り輝いているインド国旗
写真=iStock.com/NatanaelGinting
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最近、わが国の凋落ぶりは鮮明化している。経済の実力を示す潜在成長率を見ても、低下傾向はかなり顕著だ。人口減少・少子高齢化の進展で、国内での経済活動は低迷気味で、企業の期待収益率も下がっている。そのため、国内事業を縮小し海外事業を強化する企業は増えた。それに伴い、海外に逃げ出す資金は増加している。

「起業家精神」のある企業が成長を牽引する

経済成長率は、ヒト(労働力)とカネ(資本)の投入量、それ以外の要素(全要素生産性)から成る。インドの場合、人口は経済成長を支える重要な要素になっている。主要先進国企業などが脱中国で、インドでの事業展開を積極化していることも見逃せない。

ただ、人口が減少するからといって、経済が必ず縮小するとは限らない。人口が減少しても、イノベーションで企業の付加価値=儲けが増えれば経済は拡大する。しかし、現在のわが国を見ると、イノベーションが力強く進んでいるとは言いにくい。問題は、成長期待を高める、民間部門の「起業家精神=アニマルスピリッツ」があまり感じられないことだ。

日本経済の地位低下で、国内の経済的な富は海外に流出することが懸念される。それは、私たちの生活は一段と厳しくなることを意味する。そうした事態は、何とか避けたいものだ。

【図表】名目GDPランキング(2024年)
外務省「主要経済指標(2026年1月)」より編集部がGeminiで作成