皇后陛下・雅子さまに比べて秋篠宮皇嗣妃殿下・紀子さまに対する批判が目立つのはなぜか。評論家の八幡和郎さんは「雅子さまも皇太子妃時代は皇后の美智子さまと比較され、心ない批判を受けることがあった。いつの時代も皇后陛下への批判は憚られる傾向があり、現在は雅子さまから紀子さまへ矛先が変わった」という――。
紀子さまは本当に不人気なのか
週刊誌やネット上では、紀子さまに批判的な記事が多くみられる。プレジデントオンラインでもジャーナリストの元木昌彦氏が、雅子さまの人気と、紀子さまへの風当たりの紹介と分析を詳細にしておられた。
といっても、そこでは、「雅子さま人気」と「紀子さま不人気」が誇張されているし、それが正当かという分析もないので、立ち位置は客観的とは言えない。
たしかに、5月の英チャールズ国王戴冠式には、両陛下の出席を期待していた人が多かった。しかし、「『将来の天皇』悠仁さまも秋篠宮ご夫妻に同行したほうがいい…英国王戴冠式をめぐる『皇室外交』の最適解とは」で指摘したように、角が立つので外向きにはいいにくいが、平成・令和の即位礼にエリザベス女王が出席されていないのだから、両陛下の出席はありえなかった。
そして、ロンドンでの秋篠宮ご夫妻の立派な振る舞いとか、紀子さまの和服姿は好評だったし、最近の佳子さまの公務での大活躍もあって、秋篠宮家への印象が好転する要素が多い。
一方、両陛下ご一家については、新型コロナ禍がゆえに目立たなかった難問が出てきて、週刊誌では心配げな報道も出てきている。雅子さまが、体調の悪さとそこから生じる困難と闘っておられる現状と、すべて順調で絶好調というメディアが振りまく印象との乖離が雅子さまに無理を強いて、贔屓の引き倒しが危惧される。
*紀子さまのファッションについて、雅子さまと比べて見劣りがすると揶揄する向きもあるが、専門家の観察では、お持ちになっているものの価格に差があったり使い回しをしたりされているためで、秋篠宮家の予算不足の問題(平成年間は秋篠宮家の予算は東宮家の3分の1だった)であるという。