絶賛と誹謗という極端な対応はやめるべき
皇室報道を巡っては、昭和のころから過度に「よいしょ」して、風向きが変わると逆さ落としすることが繰り返されていた。
眞子さんと小室圭氏との結婚でも、小室家に問題が多いことは婚約内定発表の直後から分かっていたのに、お祝い事にケチをつけるなという空気が支配していた。ところが、母親の借金という些事から火がつくや、袋たたきで、眞子さんが公式行事や一時金の受け取りを辞退し、立派にけじめをつけて結婚し民間人になられても攻撃の手が休まらないのは気の毒だ。
そもそも、明治以来の5人の皇后や妃殿下たちにしても、長所・短所があり、さまざまな苦難に遭われてきた。絶賛と誹謗の二分法をやめて、国民がもう少し穏やかに受け止めないと、極端な称賛と誹謗の連鎖を断ち切れまい。
華麗なる一族でもないしシンデレラでもない
紀子さまは、賢く良い家庭のお嬢様だが、美智子さまや雅子さまと比べると、バランスは取れているもののインパクトは弱い。美智子さまのように女優として通用しそうな輝くばかりの美貌とオーラではないし、雅子さまのような華麗な学歴やキャリアもない。
実家の正田家が大企業オーナー、父親の小和田恆氏がエリート外交官という雅子さまと比べ見劣りする。かといって、紀子さまの父親は学習院大学教授で著名な経済学者だから、イギリスのキャサリン妃のような本物の「庶民出身のシンデレラ」とはいえない。「3LDKのプリンセス」といわれたように、国民人気が出るには中途半端なのだ。
紀子さまと秋篠宮殿下は、大学のサークル活動で交友を深められ、どちらが積極的だったのか不明だが、紀子さまや実家の川嶋家が熱心だったと信じている人が多い。
一方、両陛下については、結婚を辞退したいという雅子さまや小和田家を、陛下が「私が守る」と口説かれたということになっている。実際には、小和田家にその気があったから交際は始まったし、外務省関係者が広く組織的に動いたから成立した縁談だが、そこはあまり語られない。
ただ、一部の女性からすると、皇室から懇願されて優位な立場で結婚したとされる雅子さまに比べて、玉の輿をゲットした印象の紀子さまは好感が持てない存在らしい。