努力が報われる人の習慣は何が違うのか
続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。第5位は『努力が「報われる人」と「報われない人」の習慣』でした。
同じ努力をしても結果が出る人とそうでない人の違いはどこにあるのでしょうか。本書の著者・塚本亮さんは「努力が報われる人は努力を手段に過ぎないと考え、報われない人は努力を正義だと考える」と言います。
誰かの力を借りたり手を抜いたりしても、それで目標を達成できるならOKです。逆にがんばっている自分に酔っていたり、努力すること自体に価値を感じたりしていたら要注意。目標に近づくための行動こそが「正しい努力」だからです。
本書では努力が「報われる人」がやっている50の習慣を紹介しています。そのひとつが「タスクを終えた後も付箋をとっておくこと」。やることを書き出した付箋は、完了したら捨ててしまうのが普通ですが、努力が報われる人はそれをとっておいて、やったことを「見える化」しています。
これは心理学の「自己効力感」に基づいた行動で、自分が成し遂げたことを把握することで自己効力感が高まり、モチベーションが持続するそうです。本書をかたわらに、結果に結びつく努力を始めませんか。
「優秀で有害な人」と「優秀で無害な人」を見分けられるか
第12位の『人を選ぶ技術』も話題の一冊。
あなたの会社では、どのような基準で人を採用していますか? スキル、経験、人柄、社風に合うかどうかなど、あらゆる面から見定めたのに「こんなはずじゃなかった」とミスマッチが起こることは少なくありません。
著者は、世界最高峰の外資系ヘッドハンティング会社で数々のエグゼクティブ人材を見てきたヘッドハンターです。本書では、人を見極めるポイントを詳しく解説してくれます。
そのポイントのひとつが「優秀で無害な人」「優秀で有害な人」を見極めることです。人柄に難がありそうでも、突出したスキルや実績をもっていたら採用を決めていませんか? でもこれはNG。このタイプは実力があるため、たとえ問題があってもポジションから外したり、辞めさせたりするなどの判断が遅れます。その間に毒が会社中に回り、組織崩壊のトリガーになる可能性もあるのです。
スタッフのよしあしは、業績も職場の雰囲気も左右します。本書で人を見る目を養って、採用活動に役立ててみてはいかがでしょうか。