4月14日にオープンした東急歌舞伎町タワーの「ジェンダーレストイレ」が話題を集めている。ドイツ出身のコラムニスト、サンドラ・ヘフェリンさんは「ドイツでは男女の垣根が低く、共用トイレは受け入れられている。日本人は『性的な意味』を考えすぎなのではないか」という――。
東急歌舞伎町タワー
筆者撮影
東急歌舞伎町タワーの外観。

「性別に関係なく利用できるトイレ」がなぜか炎上

いま男女共用トイレが物議を醸しています。

話題の中心になっているのが、4月14日に東京・歌舞伎町にオープンした東急歌舞伎町タワーの、誰でも利用が可能なトイレです。

このトイレは東急歌舞伎町タワーの2階にあります。男性の小便用トイレを除き、個室トイレや手洗い場は男女共用になっています。ところがSNSではこんな反応が相次ぎました。

「こんなことをやったら変なおじさんが来ると思う」
「性犯罪が増えるのではないか」
「身体は男性なのに心は女性だと言い張る人と同じトイレを使うのは嫌」
「男性と同じトイレを使うのは抵抗がある」

さまざまなメディアが取り上げたこともあり、炎上状態になりました。

4月19日には公式サイトに「東急歌舞伎町タワー2F 個室トイレについて」という文書が掲載されました。

文書では、設置の経緯として「国連の持続可能な開発目標(SDGs)の理念でもある『誰一人取り残さない』ことに配慮し、新宿歌舞伎町の多様性を認容する街づくり」と書かれています。

さらに警備・防犯対策として、以下を実施するとしています。

・警備員による巡回
・防犯カメラによるトイレ共用部の常時監視・カメラ画像解析
・上記に加え、SOSボタン、長時間滞在と騒音による異常を検知した場合の警備員による駆け付け
・清掃員による高頻度の清掃実施
・夜間の電子錠によるロック(店舗利用者のみ使用可)