プーチン氏は「刺客」を偏執狂的に警戒している
暴力の拡大や治安の悪化で政権幹部が最も懸念するのは、要人へのテロだろう。
昨年秋に亡命したロシア連邦警護局(FSO)のグレブ・カラクロフ元情報将校は4月、プーチン大統領はコロナ禍で偏執狂的になり、自らと家族の安全を極度に警戒していると暴露した。
モスクワやサンクトペテルブルク、ソチなど公邸のすべての執務室を同じ形態に整え、どこにいるか特定できないようにしているという。海外に行く時は、秘密保持のため高さ約2.5メートルの電話ブースを持参するらしい。
一方、プーチン大統領は3月26日、国営テレビとのインタビューで、「最近はクレムリンの住居で昼夜過ごしており、中国の習近平国家主席もクレムリンの自宅に招いた」ことを明かした。
治安対策の整うクレムリンが最も安全とみなしているかもしれない。反政府組織やウクライナ軍の「刺客」を最も警戒している可能性がある。