DH大谷翔平という最大の武器

MVPには大谷翔平が選ばれたが、これは至極当然の話だ。

今回のWBCが、かつてない充実した世界大会になったのは、大谷翔平の文字通りの「超人的な」活躍があったからだ、

筆者はこのコラムで「大谷翔平のDH(指名打者)がリスクになる」と指摘した。大谷がDHに居続けることで、守備がそれほど得意ではない吉田正尚が、外野守備に出続けることになり、守備のリスクが増える。また大谷が不振でもDHから下げられないために、山川穂高や牧秀悟などの活躍の機会が少なくなると考えたからだ。

しかし、本大会で吉田正尚は左翼守備で度々好捕を見せたうえに、メキシコ戦では左翼からの機敏な送球で走者を止めた。

また山川穂高はわずか7回しか打席に立たなかったが、2犠飛を打ち2打点を記録。牧秀悟も3安打ながらそのうち2本が本塁打。少ないチャンスを結果に結びつけたのだ。

そして大谷翔平自身は、投手として3試合に登板し2勝1セーブ、全投手中最多の9.2回を投げて10奪三振、防御率1.86。打者としては7試合すべてに出場し、23打数10安打1本塁打8打点、打率.435、最多の10四球を選び、最多タイの9得点。文句のつけようのない働きをしたのだ。

誰がこんな大活躍を予想できたか

繰り返しになるが、筆者にも常識というものがある。

たった一人の選手が、投手、打者それぞれで無双の働きをして、最後はチームメイトで、世界最高の打者と言われるMVP3度の大スターから三振を奪って世界一をつかみ取る。そんな荒唐無稽な予想は立てられるはずがない。

侍ジャパン3度目の日本一は、コロナ禍、長引く経済不振で沈滞した日本の背中をどやしつけるような力強い快挙だった。

ここから、いろんな未来が広がっていくことを期待したい。

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