日韓基本条約を反故にしたら困るのは韓国である
そういう経緯がある話だから、万が一、請求権問題で韓国が日本企業の財産に手をつけたら、日本も韓国企業や韓国民の在日資産に対して報復すればよい。
韓国が基本条約を廃棄して再交渉というなら、あらためて、日本人が韓国に残してきた財産への補償を要求できる。さらに、日本は韓国との和解のために計5億ドルの経済協力をしたわけだから、当時の貨幣価値も考慮して返還してもらいたい。
また、北朝鮮が瓦解して南北統一が可能になったようなときには、「統一費用は日本に出させよう」と韓国は期待している。たしかに、かつての韓国に対する経済協力と同程度のものを北朝鮮に対して行うことを期待する、というのは理解できる。しかし、もし日韓基本条約を韓国が実質的に破棄するならば、北朝鮮の復興への協力はありえないというのは当然だ。
日本が南北統一のコストを分担しない可能性があるというのは、日本が韓国に対して持っている外交・経済面での最強の切り札だと思う。
あらためて述べるが、私は、今回の韓国案に日本が協力することには前向きだ。しかし一方で、韓国側が司法の暴走以上に進んで日韓基本条約の枠組みまで変更しようとする場合には、激烈にどのように反撃するかを明言して、韓国にとって悲惨な事態になることを明らかにすべきだろう。