どんな身なりをしようが、その人の自由である。だが、仕事場では事情が異なる。営業担当者は、商品やサービスを売り込む第一印象が不利にならないよう、身だしなみが最低限のエチケットとされる。また、職場の一体感や安全性、清潔感を保つため、服装などに明確なルールが定められる場合もある。

従業員の身だしなみをめぐる過去の裁判例

従業員の身だしなみをめぐる過去の裁判例

法律上、労働者は就業時間中、会社の指揮命令下に置かれるため、上司から指示される身なりがあるのであれば、それに従う必要がある。しかし一方で、服装の「改善」を求める業務命令は、労働者自身のライフスタイルと一致しないおそれがある。

特に問題となりやすいのが、ヒゲや髪形、ピアス(の穴)などだ。服装であれば、仕事とプライベートを使い分けることもできる。しかしヒゲなどは身体との結びつきが強く、場面ごとに容易に着脱することができない。このような場合、法律は上司の指示と本人のライフスタイルのどちらを優先させるのだろうか。