同じ高齢者、昔と今とではどのような違いがあるのか。統計データ分析家の本川裕さんは「働くのが当たり前になり、自宅に閉じこもらなくなった。その影響もあり、1人の1日分の摂取カロリーは成人層(20~59歳)が減少する一方、高齢層(60歳以上)は上昇し、2019年には逆転した」という――。

「高齢者」のイメージがひっくり返る衝撃データ

同じ高齢者でも昔と今とではまるで違う。まず、働くようになった。次に、自宅に閉じこもらなくなった。そして少食ではなく、もりもり食べるようになった。

こうした点が統計データで明らかになってきたので紹介しよう。あくせく働かずに自宅で枯れ木のような生活を送り、人生経験豊富なので横町のご意見番として自宅を訪問してくる後輩たちに知恵を授けるといった老人イメージはもはや過去のものだ。だいたい、時代が大きく変化しているので、高齢者の知恵はほとんど役立たずになっている。