「能力」なのか、「運」なのか

他の人よりちょっとだけスキルが高いと、それに頼って個人プレーに走る人がいます。

ある通信会社の若手エース社員Aさんは、努力と根性で個人スキルを磨きました。20代は優秀な成績を残したのですが、30代後半から失速してしまい、昇進・昇格には恵まれませんでした。

片や、元気なあいさつと歩き回りで人間関係を構築していた小売業のBさんは、20代は伸び悩んだものの、30代前半で開花。社内調整と巻込力で社外からも認められるプロジェクト・マネージャーになりました。40代で執行役員になった今でも、「実力はなく運だけです」と口にします。

その一方で、相手に迷惑をかけないようにと、周囲に助けを求めずに自分で抱え込んでしまい体調を崩す人もいます(20代の私もそうでした)。

あいさつの有無で親密度が変わる

ある精密機器メーカー、食品小売り、不動産仲介会社とで言動分析を行ったところ、あいさつをし合って会話をする人同士と、あいさつをしない人たちとでは、その後の親密度に差が出ることが判明しました。

あいさつと感情共有に、そうした効果があることに気付いている5%社員は、テレワークでも問題なくチームメンバーと共同作業を進めていました。

5%社員は、30代・40代になっても、そしてコロナ禍でも歩き回る習慣を続けており、散歩もしくはジョギングを週2回以上する人の割合は一般社員の6倍でした。

5%社員は有酸素運動を習慣にして体調と精神を整えているので、成果を出しやすいのではないでしょうか。