2022年上半期(1月~6月)にプレジデントオンラインで配信した人気記事から、いま読み直したい「編集部セレクション」をお届けします――。(初公開日:2022年6月23日)
ダイエットには向いていないと勘違いされている食材がある。順天堂大学医学部の小林弘幸教授は「それはじゃがいもだ。じゃがいものカロリーは白米の3分の1程度で、糖質も少ない。たんぱく質やビタミンなどの栄養素も豊富で、じつは非常に優秀なダイエット食材だ」という――。
※本稿は、小林弘幸『お腹いっぱい食べても太らない医師が発案した たんぱく質ダイエット』(ワニブックス)の一部を再編集したものです。
良質なたんぱく質を摂取することで肌の老化を防ぐ
早いもので、私は今年61歳です。自分で言うのもなんですが、最近は初対面の人から「還暦を超えているようには見えない」と言われることが多くなりました。中年太りをしていないことが若く見られる理由のひとつだと思いますが、年齢の割に肌のシワやたるみが少ないことも、そう見せてくれる要因のようです。
60歳を過ぎても見た目の若さを維持できるのは、日頃から良質なたんぱく質をしっかり摂っているからと自負しています。女性のみなさんは、美肌を保つために高価な美容液を使っている人も多いですよね。最近では女性だけでなく、男性の美意識も高まり、毎日欠かさず化粧水や美容液を塗っているという人は珍しくありません。
しかし高価な基礎化粧品を買う前に、まずは食事におけるたんぱく質の補給が足りているかを確認してみてください。
私は、アミノ酸スコアの高い良質なたんぱく質をしっかり摂取することが、何よりの美肌の秘訣と考えています。たんぱく質は筋肉や内臓、血液、ホルモン、酵素、免疫物質、皮膚、髪、爪など、全身のあらゆる場所に存在し、細胞の原材料となって組織を構築しています。そして全身の細胞は、場所によってサイクルは異なるものの、常に新陳代謝によって生まれ変わっています。
しかも、たんぱく質は生命維持に関わる部分から優先して補給されるため、肌や髪、爪への補給はあと回しになります。ですから十分な量が摂取されないと、肌へのたんぱく質補給は真っ先にストップしてターンオーバーが滞り、肌荒れや肌の乾燥などのダメージ、しわ、たるみなど肌の老化を引き起こしてしまうのです。