今回の女性自身の記者も編集者も、佳子さんと歯科医師とのツーショットがあれば、婚約・結婚と書き立てたのだろうが、その写真は撮れなかった。

当日の夜、その歯科医師が院長の家にいたのか、佳子さんと同席していたのかもつかんでいなかったと思われる。

単なる歯の治療かもしれない可能性はある。悩んだ末に、編集者はあの見てきたようなストーリーを作り上げたのであろうか。

メタル製の歯科医院の医療機器のツール
写真=iStock.com/YakubovAlim
※写真はイメージです

反論できなければ「誤報」と認めたほうがいい

女性自身は、昔から皇室情報には定評があった。専属の皇室担当記者を擁していて、これまでも数々のスクープを放ってきた老舗の週刊誌である。

森教授の記事に女性自身が反論したとは、私は聞いていない。できなければすみやかに「誤報」と認めたほうがいい。週刊誌の記事なんかすぐに忘れると思っているとしたら、それは間違いである。この記事はネット上にコピーされていて、佳子さんの結婚問題が出るたびに引き合いに出される。読者は忘れてはくれない。

私は、週刊誌の記事を紹介しながら、多少の個人的意見を付け加えることで、お鳥目をいただいている。昔は一読して、この記事は怪しいと判断できたが、昨今、記事の真贋を見分けるチェック機能の衰えを感じている。

結果として、プレジデントオンライン編集部にも迷惑をかけてしまった。メディアリテラシーが劣化してきている。女性自身の記事は、つくづくそのことを思い知らせてくれた。

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