心臓病になる人が頻繁に食べているもの
日本人の三大死因をご存じでしょうか。厚生労働省の2020年人口動態統計(確定数)によると、1位は悪性新生物(がん)で年間死者数は37万8385人です。2位は心疾患(高血圧性を除く)での20万5596人、第3位は老衰の13万2440人です。最新の数字では脳血管疾患が4位となりました。
心疾患は心臓に起きる病気の総称で、心筋梗塞や狭心症などが知られています。虚血性心疾患と呼ばれていますが、この2つの原因は生活習慣、特に食生活の乱れが挙げられます。
動脈硬化や動脈瘤ができれば、血管が狭くなり血液の流れが悪くなります。これが心臓近くに起こると「狭心症」、「大動脈瘤」、「大動脈弁狭窄症」を発症します。そうなるともう手術しかありません。これはわかりやすいメカニズムと言えるでしょう。
わかりにくいのが、「心房細動」という心臓病です。
これは心房内に流れる電気信号の乱れによって起きる「不整脈」の一種です。心房が痙攣したように細かく震え、血液をうまく全身に送り出せなくなる病気で、胸がドキドキする症状がサインです。動脈硬化の兆候が無くても、複雑な要因が絡み合い、ある日突然発症します。
最新の知見では、心房細動は睡眠時無呼吸症候群(SAS)、糖尿病、高尿酸血症などと関連して発症するとほぼ結論付けられています。心房細動はもはや生活習慣病のひとつとなったのです。
心房細動はかつては単独で引き起こす不整脈と思われていましたが、最近では冠動脈疾患と全く同じバックグラウンドで起こるつまり生活習慣病から起こるものが多いとされています。またなぜか睡眠時無呼吸をかなりの割合で合併することもありこれも生活習慣病の1つと考えられます。
心房細動が怖いのは、心房の中で「血液の固まり(血栓)」ができ、それが血流に乗って全身に運ばれ、血管を詰まらせてしまうことです。血栓が脳に飛ぶと脳血栓、肺に飛ぶと肺炎で死に至ることもあります。長嶋茂雄さんが脳血栓を発症し、懸命のリハビリを続けておられるのは有名です。
今回は、このような心臓病にならず、健康で長生きをするためにどうしたらいいか考えたいと思います。