もちろん、その分のリスクもあります。小型株は大型株に比べて経営が不安定で、一気に下落する可能性もあるでしょう。
ただし、仮に100万円、200万円を失うリスクを許容できるなら、つまり失っても生活に影響を及ぼさない資金であれば、その資金で小型株に集中投資した方が大きく資産は跳ねる可能性があります。10倍になるかもしれません。
FIREブームの厳しい現実
毎月10万円ずつインデックス投資に積立するとして、求めるリターンが「貯金よりも少し運用益を出したい」という程度で、リスクもなるべく取りたくないなら問題ありません。
しかし、もし資産を大きく増やそうとしているならこの手段はぴったり合致していないでしょう。
むしろ、毎月10万円ずつさまざまな銘柄の小型株に投資する方が目的に近いかもしれません。下落する銘柄も多いですが、ひとつでも大きく成長すると数倍の伸びを見せるはずです。もちろん企業の将来性を調べ、自分の頭で投資先を考えなければなりません。
決してこのやり方を推奨するわけではありません。あくまで求めるリターンと許容できるリスクを考えたとき、最善の方法が何かを探ることが大切です。
もしFIREを目指して今の手元資金を大きく膨らませたいなら、少なくとも私はインデックス投資を選択しません。100万円でも200万円でも、失うリスクを許容できる資産を作って、その資産で小型株に集中投資する手段を選びます。
FIREにはそれだけのリスクが伴い、覚悟が必要です。リスクを避けたいインデックス投資や高配当株投資という選択になるでしょうが、経済的自由や早期リタイアの夢は遠のきます。これがFIREの現実なのです。
(構成=フリーライター・有井太郎)