株投資のコツはなにか。高卒・元美容師で、3年で元手を10倍(315万円→3270万円)に増やした投資系YouTuberの森口亮さんは「私は決算数値をエクセルで分析することで、超効率的に本命銘柄を絞り込んでいる」という――。

※本稿は、森口亮『1日5分の分析から月13万円を稼ぐExcel株投資』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

「これぐらい上がってもおかしくない」という株価を出す

私が株を買う前に知りたいのは、「目標株価」です。私が作ったExcel分析シート(『1日5分の分析から月13万円を稼ぐExcel株投資』からダウンロード可能)は、指定されたセルに業績や株価指標の数字を打ち込むと、自動的に目標株価が計算される設定になっています。

目標株価というのは、その銘柄の業績から見て「株価がこれぐらい上がってもおかしくない」という目安になります。株式投資というのは、買った株が買値より上がれば儲かります。

しかし、多くの個人投資家はその株を買うとき、いったいどれぐらいまで株価が上昇するか、目標を設定しているわけではありません。「業績がいい」「株価が上昇トレンド」「新製品が人気」「ビジネスモデルが斬新」「経営者が信頼できる」など、買う理由はさまざまです。

「ただ、何となく上がる」で買ってはいけない

しかし、多くの場合、ただ何となく上がるのではないか、と思って株を買う人が大半ではないでしょうか? そんな、ある意味、いい加減な期待や思い込み、直感だけを頼りに、大切なお金をつぎ込んでしまっていいものでしょうか?

「この銘柄は現状の業績予想から見るとこのぐらいまで上がる」という確かな目標があったほうが、より精度の高い株式投資ができるのではないでしょうか?

プロの機関投資家やファンダメンタル分析を重要視する中上級者クラスの個人投資家の多くは、目標株価を設定して株を買っています。「ただ、何となく上がる」ではなく「このぐらいまで上がる」という具体的な目標株価をきちんと設定することで、「買う理由」を明確化することが大切だと考えます。