二刀流の大谷翔平選手や卓球の伊藤美誠選手……一流アスリートは無名だった頃からノートをつけていることが多い。メンタルトレーナーの高畑好秀さんは「体を使った練習を、頭を使って定着させるんですね。それが次の練習に活きていく。書くことで論理的に考える力も養われます」という――。

※本稿は、「プレジデントFamily2022年夏号」の一部を再編集したものです。

高1の大谷翔平、幼稚園児の伊藤美誠が書いたノート

大谷翔平選手のマンダラチャート、伊藤美誠選手の師弟ノートなどなど、一流アスリートの書くノートやメモ帳が話題になることが多い。ノートを書くと、なぜ夢が叶い、目標が達成されるのだろう。勉強や習い事にもノート効果はあるのだろうか。

米大リーグの球宴に投打で出場したエンゼルスの大谷=2021年7月13日、デンバー(写真=時事通信フォト)
米大リーグの球宴に投打で出場したエンゼルスの大谷=2021年7月13日、デンバー(写真=時事通信フォト)

フィギュアスケートの羽生結弦選手が書いた「発明ノート」、サッカーの元日本代表・中村俊輔選手の「サッカーノート」、卓球の伊藤美誠選手がコーチと書いた「師弟ノート」など、一流アスリートが書いたノートやメモには、練習内容だけではなく、自分を見つめ、今足りないもの、目標を達成するために必要な課題、やるべきことが詳細につづられている。

メジャーリーグで活躍中の大谷翔平選手が高校1年生の時に書いた「マンダラチャート」。中央に「ドラフトで8球団から1位指名を受ける」という夢を書き、それを達成するために必要な八つの要素(「体づくり」「コントロール」「キレ」「スピード160km/H」「変化球」「運」「人間性」「メンタル」)と、それをさらに具体化した項目が81マスにマンダラ状に記されている。

●大谷翔平選手の「マンダラチャート」

MLBロサンゼルス・エンゼルス所属の野球選手。投手と野手の二刀流として活躍中。花巻東高校野球部時代に書いたマンダラチャートといわれる「目標達成シート」には、野球に関することだけでなく、「人間性」や「運」を書き入れているところにスケールの大きさがうかがえる。

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