卓球金メダルの伊藤美誠が幼稚園児時代に書いた言葉

ノートを見れば、伸びる選手かどうかがわかるという。コーチの言葉を理解しているか、それを自分の課題につなげているか。

卓球の伊藤美誠選手
【写真1】卓球の伊藤美誠選手(『プレジデントFamily2022夏号』より、撮影=徳田洋平)

「それができている子は、しっかり自分と向き合えている。次に何をすべきかがわかるので意欲的にもなります。そうして自分を磨いて、夢や目標に近づいていくのです」

文化部の子や習い事をしている子にもノートはお勧めだと言う。

「最初はうまく書けないかもしれませんが、そこは親がリードしてやってください。自分がどうなりたいのか、そのために今必要なことは何かを書かせるといいでしょう」

3歳から卓球を始めた伊藤美誠選手は、母・美乃りさんと一緒に幼稚園の頃から「試合ノート」や「卓球日記」をつけてきた。

伊藤美誠選手が幼稚園の頃の「試合ノート」
【写真2】『プレジデントFamily2022夏号』より(ノート=本人提供)

幼稚園児の時に書いた「試合ノート」
どうしたらいっしあいめから、
よいたっきゅうが、できるのか
①あしをうごかす。
②さーブをおんなじところや、
そればっかりは、やらない。
③じぶんのしあいの、まえのしあいをみる。
④さーブをだすとき、あのたついちをみてからだす。
⑤できればなわとびをやる
うしろ50と、まえ50をやる。
⑥てくびとひざをやわらかく。
⑦じゃんぷをしとく。
⑧ひとりでしあいのいめーじをしとく。
⑨しあいのまえ

親に見てもらうことが支えになり、それが美誠選手の強くなりたいという意欲を高めていったのだろう。

伊藤美誠選手の「卓球日記」
【写真3】『プレジデントFamily2022夏号』より(ノート=本人提供)
●伊藤美誠選手の「卓球日記」

スターツ所属の卓球選手。小学生の頃から多くの大会で優勝を果たしてきた。日本代表として出場した2021年の東京オリンピックでは、混合ダブルスで金、シングルスで銅、女子団体では銀を獲得。松﨑太佑コーチと書き続けた「師弟ノート」の以前も、幼稚園時代から日記を書いていた。【写真3】は、小学4年生の時に出場した国際大会の後の日記の一部。