アメリカ政府は報道を否定した。記事掲載後、アメリカ国家安全保障会議(NSC)は同誌に対し、「諜報コミュニティーによるそのような評価が存在する、あるいは大統領に報告された、という報道は誤りである」との声明を送付した。

ただし、5月にがんの手術を受けたとの報道が出ていることを考慮すれば、4月時点でがんの治療を試みていたとの分析には一定の信憑性がありそうだ。

ウクライナ、NATO、病気を敵に回したプーチン

プーチンは闘病を続けており、政権の終焉は近いとの欧米メディアの報道が絶えない。その健康状態は秘密のベールに隠されているが、各種会談でも手先の震えと顔のむくみを隠しきれなくなっている直近の状況を鑑みるに、複数の重病に冒されているとの分析に間違いはないだろう。

映像など公開された情報から極秘情報を読み解く技法は「クレムリノロジー」と呼ばれ、米ソ冷戦期から発達してきた。古典的な分析技法だが、今日でも北朝鮮情勢の読み解きに活用されるなど、立派な諜報手法のひとつだ。このような分析による各種報告は、積み重なることで一定の信憑性を帯びる。

英MI6も含め各所から病状の進行が漏れ聞こえるようになったいま、健康状態に問題はないとのロシア外相発言はむなしく響くばかりだ。外相自身も含め、政権内部は身の振り方を探り始めている時期だろう。

ウクライナとNATOを敵に回したプーチンは、同時に自らの病魔とも対峙たいじしている。次期ロシア大統領が独裁政権を構築しないという保証は現段階でどこにもないが、ことの推移が和平につながることを願うばかりだ。

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