欧米メディアが次々と報じる「プーチン健康不安説」

現在69歳のプーチンは、その容貌ようぼうの急激な変化により、体調悪化が指摘されてきた。顔にむくみがみられる点について、ステロイド剤を使用している影響か、あるいはがん治療を受けているためだと考えられている。

デイリー・スター紙は5月、政界に近いオリガルヒ(新興財閥)の証言として、プーチンが「非常に重い血液のがんを患っている」と明かし、ウクライナ侵攻以前には手術も受けていたと報じた。さらに英デイリー・メール紙も、クレムリン情報筋がテレグラム上で明かした情報として、プーチンは5月中旬にがんの手術を受け、成功したと報じている。

しかし、術後も体調が安定しないようだ。MI6の元ロシア担当であるクリストファー・スティール氏は、ミラー紙に対し、「彼には常時、医師らのチームが付き添っている」と語った。連続して会議に参加することは難しい状態となっており、常に手当てのための休憩を挟んでいるという。

不吉な雲に覆われた夜のクレムリン
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「余命2~3年」の病状…英ミラーが報じたプーチンの病状

加えて、プーチンは視力を失いつつあり、その余命は最大でも3年ほどだとの情報も聞かれるようになった。匿名のロシア連邦保安庁(FSB)職員はミラー紙に対し、プーチンが深刻ながんを患っていることを認めた。医師から余命宣告を受けたとも語り、「2~3年を超えて生き続けることはない」と述べている。

また、がんまたはその治療の影響により、プーチンの視力がひどく悪化しているとも明かした。メディア出演の際には非常に大きな文字で書かれたカンニングペーパーをカメラの向こうに用意する必要があるのだという。屈強なイメージを保つため、眼鏡をかけることは嫌っている模様だ。

また、病状の進行にいら立つプーチンは、周囲にあたることも多くなった。FSB職員はミラー紙に対し、次のように証言している。「以前なら下位の者たちに冷静な態度をみせていたが、いまでは制御不能な怒りを噴出させている。好き放題に激怒し、ほとんど誰も信頼しないようになった」

すでにプーチンに近い諜報部門のリーダーたちは後継者選びに興味を示しており、話し合いの主導権を握ろうと水面化の攻防が始まっている模様だ。

がんセンターが緊急受け入れ体制、という報道も

ロシアを代表するがん研究所のひとつに、首都モスクワのブロヒン・センターがある。総計1200床を有し、がん専門病院としてはロシア最大の規模を誇る医療センターだ。このブロヒン・センターが、プーチンの緊急手術に向け非常体制をとっているとの情報が流れた。

英ミラー紙は、プーチンが膵臓すいぞうがんを患っており、「モスクワの病院(ブロヒン・センター)がスタンバイしている」との観測を報じている。プーチンは同センターを受診し、さらにクレムリン内部の医療関係者の診察を受け、双方からがんの診断を受けたという。