会社員として働きながら投資家としても成功するにはどうすればいいのか。サラリーマン投資家の荒木陽介さんは「時間、信用、情報、お金は密接につながっていることを意識することです」という――。

※本稿は、荒木陽介『「お金を生む時間」のつくり方』(朝日新聞出版)の一部を再編集したものです。

砂時計
写真=iStock.com/Zephyr18
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資産形成について考え行動する時間を意識的に増やす

サラリーマンの稼ぎの多くは、労働集約型です。労働時間内はまじめに会社のために働き、その対価として給与をもらう――。それがサラリーマンの基本的な在り方だと思います。

もちろん、本書のタイトルにある「お金を生む時間」には、そのような「労働の時間」も含まれています。しかし、そのような働き方だけを続けている限り、「サラリーマン投資家」への道はいつまで経っても開けてくることはありません。

サラリーマン投資家としての成功もつかむには、もうひとつの「お金を生む時間」である「投資の時間」――すなわち、資産形成について考え行動する時間――を意識的に増やしていく必要があります。そのために、まず私がおすすめしたいのが、日常的な「時間の使い方」の見直しです。

言うまでもなく、時間は有限の資源です。誰にとっても1日は同じ24時間。この限られた資源である時間の有効な活用方法――いわば「時間という資源の投資先」――を意識すること。それが、優れた投資家マインドを養うことにもつながるというわけです。

自分の時間を増やすには「信用」を築き他人の時間も活用する

私が実践している投資法では、「時間、信用、情報、お金は密接につながっている」という考え方がベースになっています。言い換えれば、上手な時間の使い方が信用を生み、その信用が人脈となって良質な情報(学び)をもたらし、お金に変わるというのが、基本的な考え方です。

お金に余裕ができれば、お金で時間を買うことも可能になります。このよい循環を生み出せたからこそ、3年という短期間で10億円もの資産をサラリーマンでありながら築くことができたのです。

なので、これからお話しするのは、上手な時間の使い方と言っても、単純な“時短術”ではなく、主に「信用を築くための効率的な時間の使い方」になります。

たとえば、会社の仕事では、周りの人から信用されるほど協力を得やすくなります。他人の協力というのは、いわば自分の時間に代わって他人の時間を使っている状態です。つまり、信用を築くことで、自分の時間が増えていくわけです。

その増えた時間で、さらに社内でも社外でも信用を築き、いろんな人脈や情報とつながれば、会社員としての仕事でも投資でも、さらに成果を上げられるようになるでしょう。要するに、時間と信用と情報があって初めてお金が生まれ、大きな資産も形成できるというわけです。