東京大学の学生は子供時代からどんなゲームを楽しんできたのか。「プレジデントFamily」編集部のアンケートに協力した現役生249人が「勉強になるゲーム」として選んだ12作品を紹介しよう。東大生たちは「楽しみながら、暗記力、計算力、論理思考力、統計的感覚、空間把握力、語彙力などが自然とつき、教科の知識も頭にすいすい入ってくる」と断言する――。

※本稿は、『プレジデントFamily2021秋号』の記事の一部を再編集したものです。

夜の東京大学の赤門
写真=iStock.com/uschools
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東大生と普通の子のゲームのやり方はまるで違う

勉強になるゲームとして東大生の票が最も集まったのはアニメや映画にもなっているベストセラー「ポケットモンスター」シリーズだ。現役の東大生ライター・布施川天馬さん(文学部4年)はこう語る。

「普通に遊べば、かわいい仲間たちと冒険するだけですが、究めていくと相手を確実に倒すためのダメージ計算の式が必要になったり、戦略を立てたりする数学的な思考を使います。東大生にはそこまで究める人が多いですね」

「ポケモン」で数学の扉を開けるかどうかは本人次第だそうで、誰でも数学力がつくかどうかは疑問だとか。深く遊べるという点では『桃太郎電鉄』がおすすめだ。

「『桃鉄』は、日本の地理を学べます。埼玉の深谷駅に行くと深谷ネギの畑が購入できたり、新潟方面に行けばお米がとれる田んぼも買えたりするので名産品を知ることもできます。僕は子供のとき旅行に行ったことがなかったのですが、日本の地理を知ることができたのは『桃鉄』の影響が大きいです」

また布施川さんのイチオシは昨年に発売された『天穂てんすいのサクナヒメ』。

「アクションゲームですが、いいお米をつくって食べることで主人公が強くなる仕掛けで、稲作の細かい工程をきれいな映像で描いていて、社会科や理科の知識も得られます」

親子で対戦するなら『ことばのパズル もじぴったん』。クロスワードパズルのようなゲームで語彙ごい力がつきそうだ。

「知っている言葉の量が違いますから最初は親が勝つと思いますが、ずっと親が勝つと子供のモチベーションが続きません。そのためわざと負けてあげるようにするといいと思います。『言葉をたくさん覚えたらあなたのほうが強くなるよ』と言って負けてあげると、言葉を覚えようという気持ちになりますよ」

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