お金持ちになるためにはどうすればいいのか。経営・資産形成コンサルタントのボード・シェーファーさんは「世界の億万長者は倹約家が多い。お金持ちになるためには『貯蓄』が欠かせないことを理解しているからだ」という――。

※本稿は、ボード・シェーファー(著)、小林節(訳)『Financial Freedom 経済的自由と人生の幸せを同時に手に入れる!』(青春出版社)の一部を再編集したものです。

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童話「金の卵を産むガチョウ」の教訓

ある日、貧乏な農民が納屋に行くと、ガチョウの巣に金の卵がありました。「誰かが悪ふざけをしたに違いない」と思ったのですが、念のため卵を金細工師に持っていきました。卵を見た金細工師は、「100%金だね。純金だよ」と言いました。農民は卵を売って大金を持って家に帰り、その夜お祝いをしました。

次の朝、家族全員が早起きして、ガチョウが卵を産んでいないか見に行くと、また金の卵がありました。それからも毎朝金の卵があり、それを売った農民は大金持ちになりました。

農民は貪欲でした。なぜ、ガチョウは卵を1個しか産まないのか、と考えたのです。それに、どうやって金の卵ができるかわかれば、自分でつくれるのではないかと思いました。

しかし、答えは見つかりません。ある日、不満がたまった農民は、納屋に行ってナイフでガチョウを真っ二つに切りました。

この話の教訓は、金の卵を産むガチョウを殺してはいけない! です。

ほとんどの人は、似たようなことをしています。ガチョウは資本、金の卵は利子です。資本がなければ利子は生まれません。多くの人は、自分の持っているお金をすべて使ってしまいます。これでは、ガチョウを育てることはできません。金の卵を産む前のガチョウを殺してしまっているようなものです。

ガチョウのようなマネーマシンを持つまでは、いかにたくさんのお金を儲けても、自分自身がマネーマシンです。稼ぐより出費を少なくするというのは、あまり心が躍る話ではありません。でも、節約するのは「楽しくて意義がある」とわかっていただきたいと思います。