民間病院が新型コロナ病床を増やしたくない理由

民間病院の多くは、新型コロナ病床を設置することに後ろ向きです。

病床を満床にしていれば、それなりに儲かる病院では、新型コロナ病床を設置すると、そこに人員をとられてしまうため、それ以外の病床も閉じなければならなくなります。

これはあくまで私の想像ですが、厚生労働省がこれまで病床数や医者や看護師の人員数など民間病院を厳しく規制してきたため、厚生労働省から「病床を新型コロナに回せ」と言われることに反発している側面もあるかもしれません。

マスクを着用した若い医師
写真=iStock.com/imacoconut
※写真はイメージです

あるいは、新型コロナ担当に命じた医者が、「(自分の)子どもがいじめられるのが嫌だから辞めます」などと言って開業してしまうと、病院は非常に困ります。だから、こうした「やぶ蛇」を避けるために、新型コロナ病床を設置できないことも考えられます。

厚生労働省の病院に対する医者の人員の確保という縛りが、大学医学部の教授たちに医者を回す特権を与え、一方で民間病院の経営状態の悪化を招いているのです。

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