ヒトラーと占い師の話と同じ構造
これはアドルフ・ヒトラーの演説も基本構造は同じです。
「ドイツ国民は過酷な状況にいる」とネガティブな指摘で共感させ、注意を引きつけ、最後は「我々はすばらしい民族だから、行動を起こせ、未来は明るい」とポジティブなビジョンを見せることで聴衆を動かしていきました。
身近なところでは、占い師の話法もこの組み立てになっています。
「あなた、このままだと死ぬわよ」「結婚、今のままじゃ無理ね」「あなた、転職を考えているでしょう?」など、ネガティブなつかみで相談者のドキッとさせたあとで、「ここから運気が変わる」「こういった行動を心がければ出会いがある」といった転換点を用意し、ポジティブな展開に持っていきます。
大事なのは、ネガティブなまま話を進めないこと。必ず途中でポジティブに転じてください。この組み立てを心がけることで、同じ内容でも与える印象を大きく変え、記憶に強く残り、聞き手の無意識に働きかけることができるのです。
ポイント
説得時は、環境整備とネガポジのアップダウンで注意を集め、都合の悪いときは、気をそらす要素で注意力を下げる。