どんな人と結婚すれば幸せになれるのか。夫婦問題研究家の岡野あつこ氏は「学歴や年収が高くても問題だらけの人はいる。いわゆる“ハイスペック夫”と結婚した女性たちが離婚の相談に来るケースは珍しくない」という――。
「好条件」な男性と結婚すれば幸せなのか
高学歴で高収入、頭の回転が速く、人望も厚い……といった、いくつもの好条件を携えた、いわゆる「ハイスペック」な男性との結婚を望む女性は少なくない。
ところが、一見ハイスペックに思えても、「本物」はほんのひと握りだ。見せかけだけの「ハイスペ夫」と結婚し、結婚後の生活で苦労している女性の例を紹介しよう。
「エリート同士の結婚」だったはずなのに…
【CASE1】「ハイスペック×浮気夫」との関係修復に悩む妻
Rさんは30代の女性。2年前に生まれた長男の子育てをしながら、結婚前から勤務する外資系の企業で「ワーママ」として働いている。大学時代の友人の紹介で知り合い、4年前に結婚した2歳年上の夫は経営者。商社マンだった彼の父親の赴任先である外国で育ったため、グローバルな視点を生かした経営を得意とし、若くして独立起業。時の運も手伝ってビジネスで一躍成功した「ハイスペ夫」だ。ふたりの結婚が決まった時、お互いの友人や家族は、いわゆる“エリート同士の結婚”を心から祝福したという。
Rさんの夫に変化が見られはじめたのは、ふたりに待望の第一子が誕生し、Rさんが職場に復帰した頃からだった。「実家の母親やベビーシッターの手を借りながら、家事と育児、仕事のすべてをこなそうと奮闘していたこともあって、疲れ果てて夫の帰りを待てずに寝てしまう毎日。夫が何時に帰宅したかわからないし、出張と偽って外泊されていても疑う余裕すらなかった」とRさんは振り返る。