私は「男の子を産む機械」だと思われていた

「オマエは社会の厳しさを知らなさすぎる」「オレが教育してやらなければダメだ」などという理由のもと、夫のDVがはじまったのは結婚後、しばらくしてからだったという。

「もともとノンビリした性格の私は、食事の支度も遅く、子育ても器用にできなかった。だから、『夫がイライラして私に暴力をふるうのも仕方ない』とあきらめてしまっていた部分もあります」

部屋の床に座り込んでいる悲痛な感情の女性
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Yさんが40代になり、年齢的にも2人目の子どもを出産できる可能性が少なくなってくると、夫のDVはより激しくなっていった。そして、Yさんは夫から心ない言葉を言われたのだった。

「子どもを連れて、出ていってほしい。そもそもオレの家族は、オマエとの結婚に反対していた。これからはおふくろが気に入ったオンナと再婚し、男の子を産ませて家を継がせたい」

Yさんは夫の言葉に、これまで受けたどの暴力より傷ついたという。「私を“人間”ではなく、夫のために働き、男の子を産む“機械”だと思っていたのかもしれません。でも、『一度結婚したら添い遂げなくては』という思いもあって、離婚するかどうか悩んでいます」

「医師の妻」を狙って妊娠したものの…

【CASE3】「ハイスペック×ケチ夫」との再婚を後悔する妻

誰もがうらやむ結婚をしたにもかかわらず、後悔している女性もいる。Eさんは20代で結婚し、子どもを1人産んだものの、相手の浮気が原因で離婚。シングルマザーとしてパートで働きはじめて1年後、マッチングアプリで出会った年下の男性と知り合って半年後に「授かり婚」をした。

友人やまわりの人には「医師と再婚することになった」と告げたため、「子連れ再婚でハイスペックな夫を手に入れるなんて」と“ハイスペ再婚”をうらやましがられたという。ところが、実は男性はまだ研修医。年収も、パートで働くEさんと変わらないほどだった。それでも、「いつかは“医師の妻”になってセレブ生活ができると信じ、妊娠という既成事実をつくって彼と結婚することを望んだんです」と振り返る。