ちぐはぐな特性は「かくれ繊細さん」の可能性が…
元気なのに繊細。大胆なのに傷つきやすい。
外向的でテンションが高いのに、小さな発言でクヨクヨ一人反省会。一人になるとどっと疲れて表情がなくなる。
自虐ネタで笑いをとりにいくも、いじられすぎると傷つく。さまざまな会合をその場のノリで「おもしろそう!」と企画はするのに、近づいてくると「自分は仕切りに向いていない」と自信がどんどん小さくなって逃げたくなる。
アイデアマンでのめり込んだらやめられない。なのに、目標達成まであと一歩のところでやめてしまう。完璧主義なのに極めない。
やったことないことへの好奇心はめちゃくちゃ強い。一回やったことには興味が薄れる。あれこれ興味が広がりすぎて同時発進してしまい、収拾つかなくなる。
年に何回か、周囲に気づかれないように自分の世界に閉じこもる。誰にも話しかけてもらいたくないし、誰にも見せられない状態になる。きっと誰も、いつも明るくておおらかで生き生きとしている自分に、こんな裏の姿があるなんて想像もしないに違いない。
結論のない話につきあうのが苦手で、早く帰りたいと思っている。でもその場を楽しんでいないと見破られるのは悪いので、頑張って合わせたフリをする。ひとりになると「はぁぁ」と大きなため息をつきたくなる。
どうですか? 上記のような特性が、ご自身に思い当たるとしたら、あなたは「かくれ繊細さん」かもしれません。
繊細で感受性が強く、傷付きやすい人を指すHSP(Highly Sensitive Person)という概念が、最近広く知られつつあります。そのきっかけのひとつが、カウンセラーの武田友紀さんの著書『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本』(飛鳥新社)です。武田さんはHSPを「繊細さん」と呼んでいます。
先に例に出した「外向的なのに家では一人反省会」という極端でちぐはぐな特性を併せ持つ人は、「かくれ繊細さん」(HSS型HSP)と呼ぶことができます。