収入が事業所得として認められれば所得税が戻ってくる
では第二条件とは何か。副業の所得を税務署に事業所得として認めてもらうことです。副業の所得は、事業所得か雑所得のどちらかに区分されます。この区分を決めるのは、税務署です。
「無税の人」になるには、副業の所得が、事業所得に区分されることが絶対条件です。なぜなら、事業所得であれば、給与所得と損益通算(赤字と黒字の相殺)ができるからです。
一方、雑所得に区分されると、給与所得と損益通算ができないため、天引きされた所得税は1円も戻ってきません。
この判断基準は、あなたの副業(事業)に「継続性」があるかどうかが最大のポイントです。たとえば、たまたま投稿した原稿で報酬を得た場合、この報酬はいっときの儲けですから、雑所得に区分されます。
一方、作家が継続的に原稿料を得ていれば、その報酬は「事業所得」です。ある税金本に、サラリーマンの原稿料は雑所得になり、フリーライターの原稿料は事業所得になるとありました。
これは間違いです。サラリーマンが「継続して」原稿料を受け取っていれば、事業所得になります。
何十年も赤字が続いている個人事業(副業も含む)でも、売上げが継続的にあるなら、その所得(赤字)は「事業所得」です。
経営が黒字か赤字かは経営の結果にすぎず、副業の所得の区分を判断する材料にはなりません。確定申告をする際は、事業所得で申告しましょう。
副業の事業所得の赤字と、給与所得の黒字を相殺して、課税所得がゼロまたはマイナスになれば、還付金を請求できます。すると、払った所得税がすべて返ってきます。
これが、「無税」のスキームです。
無税という資産形成術はあなたの「救命ボート」になる
いつまで正社員でいられるか、見通せていますか?
正社員でいられても、テレワークの効果が見えてきた今、地方に会社が移ることもありえます。現に、人材大手のパソナは淡路島に本部を移しました。
地方で暮らすのが嫌なら、退職しか選択肢はありません。そんなことできますか?
いつクビになっても、あるいは退職してもいいように、給料が入ってきている間は、無税というこの世でいちばんラクな収入アップ術で資産形成に励むことが、あなたの「救命ボート」になります。
会社が、あるいは日本丸が沈み始めたら、ボートで逃げ出しましょう。タイタニック号の沈没でも助かったのはボートに乗れた人です。
さて、ここからは不謹慎を承知で言います。
税金を無駄に使われても、無税になると腹が立ちません。ストレスもたまりません。なぜなら、税金を払っていないからです。
「桜を見る会」は中止になりました。いずれ復活する日が来るかもしれません。そうなれば、安倍前首相は必ず呼んで盛大に税金でやってください。
無税になると、住民税もゼロになるから非課税世帯になります。そうなると、公営住宅の家賃減免、保育料無料(0~2歳)など一般世帯よりかなり良い条件で市区町村の提供する住民サービスが受けられます。
国は今後、サラリーマンに対し、クールな「政策」を押し付けてきます。あなたはそれを「仕方がないな」と羊になって受け入れますか。
それとも、自身を守る「盾」を今から準備しますか。