罪と向き合って17年、信仰が救った人生

「前を向いて生きていく」とは、具体的にはどのような行為だと思いますか? それは、「自分を信じ、評価してくれる誰かがいるということを、信じて生きていく」ことだと、私は思っています。

牧師 進藤龍也氏
牧師 進藤龍也氏

私は埼玉県川口市にある「『罪人の友』主イエス・キリスト教会」で、罪を犯し、人生をやり直したいと思う人が神様と出会う場を開いています。私を訪ねてこの教会にやって来る人の半分は、刑務所から出てきたばかりの人で、その多くは元ヤクザや暴力団関係者。つまり、世間から見放された人々です。彼らのように誰も自分を見てくれない、助けてくれるわけもないと思っている人に対し、その人を信じ、「神様はあなたを見放していません」「神様はあなたを信じています」と伝えることで、前を向いて、再び歩き出してもらうための活動をしています。

私自身、33歳で洗礼を受けるまでに7回罪を犯し、東京拘置所に3回収監されました。そのころは「俺の生きる道はこれしかないんだ」と信じて、暴力団の世界にどっぷりと浸かっていました。

ですが、覚せい剤中毒を問題視されて組を破門されると、自分には何も残っていないことに気付きました。