校則は誰のためにあるのか。ドイツ出身のサンドラ・ヘフェリン氏は「ドイツの学校には校則がないが、何の問題もなかった。厳しい校則で生徒を縛る日本のやり方は、みんなを不幸にするだけだ」という――。
高校生の髪型がニュースになる驚き
先日、東京都予算特別委員会の質疑の動画がインターネットを中心に話題となりました。
動画では共産党の池川友一都議会議員の「なぜ都立高校の校則ではツーブロックが禁止されているのか」という質問に対して、藤田裕司教育長が「その理由といたしましては、外見等が原因で事件や事故に遭うケースなどがございますため、生徒を守る趣旨から定めているものでございます」と回答しています。
確かにツーブロックは高校生の髪型としては目立つため「絡まれる」などといった問題が一部で発生しているようです。しかし治安に関していえばドイツをはじめとするヨーロッパの国のほうが明らかに日本よりも治安が悪いにもかかわらず、「ツーブロック禁止」という校則はヨーロッパでは聞いたことはありません。
今回はこの「ツーブロック禁止」を例に海外と比較しながら「ニッポンの校則」というものについて考えてみたいと思います。