価値観の多様化で生きやすい時代に

世の中には、自分とは想像も付かない価値観で生きている人がたくさんいて、その集合体で社会は動いています。多様な人がいるからこそ、成り立っているのです。

「男性であれば、40代には年収800万あればすごい」「3人の子供を有名大学まで行かせて、所帯を持って立派だ」「女性は27歳までに結婚するべきだ」こういった、男性、女性のあるべき幸せ象なども1つの価値観ですが、これらが全ての価値観ではないでしょう。世の中の“メインの価値観”から外れた生き方をしていることで勇気を失うなど、自分を隠して生きようとしている人が、この記事にたどり着いているならば、決して、自分の持っている感覚や価値観を、恥ずべきものではないと強く信じてほしいです。

今回の1つのテーマである「幸せと年収」について。「幸せ」の基準を「お金」で測るのも1つの価値観かもしれません。では、年収を段階的にUPし、全ての過程を通過してきた人には、年収を上昇させる過程で、どのような世界を見てきたのでしょうか。今は幸せなのでしょうか。

なぜ年収1000万円は幸せが鈍化するのか

年収8000万円を超える人(40代・不動産)に「お金とストレス」についてお話を伺いました。1つ目のストレスは年収1000万円を超えたタイミングで訪れるという。年収450万円の頃と比較すると、年収は倍以上にもなったにもかかわらず、手取り額の比率は少なくなると感じる段階に入るようです。「年収450万円から1000万円まで駆け上がっていく過程では、思い切り仕事をし、達成感・評価などの幸福度合いは鋭角で高まったものの、1000万円を超え始めると、税金で取られる額が多いと感じ始め、幸せが鈍化するようになる」と述べます。

年収5000万円を超える人(50代・金融)によれば、「年収1000万円までは一つひとつ山登りをしているようで楽しかったが、年収1000万円から3000万円にかけての感覚は、幸福度合い関しては“プラトーに達する”」といいます。1000万円まで駆け上がる過程に比べて、1000万円から3000万円に上がっていく過程では、幸福度合いが緩慢になるようです。