韓国ユニクロで営業は継続するがGUに向かい風
5月21日、ファーストリテイリング傘下のGU(ジーユー)は、今年8月をめどに韓国で運営する3店舗すべてを閉店すると発表した。GUのオンラインストア事業は、韓国ユニクロのもとで営業が継続される予定だ。今回の店舗閉鎖の背景には、日韓関係の悪化などで根強い反日感情が続いていることがある。
4月にファーストリテイリングが発表した2020年8月期の上期決算資料でも、日韓関係の悪化が韓国の消費者心理を悪化させ収益が減少したと明記されている。また、コロナショックによる世界的な景気後退や、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の経済運営の失敗などの影響もある。GUは、そうしたマイナス面の影響が今後も続くと予想し、店舗営業の停止を決めたとみられる。
韓国の若年層や経済界には、韓国が反日姿勢を貫いたまま国力を高めることはできないとの見方もあるものの、文大統領が自身の支持率維持のために、「反日」と「南北統一」を二枚看板とする政策を修正することはないだろう。日本企業、特に直接的に韓国の消費者と接するビジネスは受難の時期が続くことが予想される。