地下鉄の利用率は3月と比べて96%減
Q:電車やバスは動いているの?
A:Yes. 鉄道やバスを管轄するロンドン交通局は「必要不可欠な仕事のための通勤者以外は乗るな」と利用自粛を呼び掛け。オフィスワーカーの出勤はほぼゼロで、テレワークの徹底が見て取れる。
公共交通の利用率は、地下鉄が4月2日に4%(3月上旬を100%と計算、以下同じ)になって以来、約3週間にわたり横ばい。医療関係者と一部の金融機関や公共部門従事者、建設労働者などしか利用していないことが伺える。なお、ロンドンの路線バスは利用率16~18%とみられる。
ただ、運転手が利用客などからウイルスをうつされ、15人以上がコロナ感染で死亡。やむなく4月20日から車内前方をブロックし、運賃徴収をやめたため、現在は無料で利用できる。それでも乗客は増えていない。
なお、首相官邸から発表された「移動手段ごとの利用率の推移」を示すグラフによると、公共交通機関全体の利用率は4月1日以降16%で4週間近く横ばい。つまり、不要不急以外の用事で出かける人々がいる可能性は低そうだ。
Q:銀行などの金融機関は開いている?
A:Yes. 営業時間を日中の数時間に短縮し対応。
ロンドンでは夕方遅くまで開けている銀行も多いが、現在は数時間の営業にとどまる。
店内に一度に2人程度しか入れない対策を採っている支店もあり、つまり「できれば来てほしくない」という態度がありありだ。
帰省などの個人事情で地方に行く人はほぼいない
Q:外出してよい距離は決まっているのか?
A:No. 外出距離に関する具体的な規定はない。
ただし、政府が「ショッピングはローカル(近所)で」と促しており、不自然に遠い距離まで出かけようとしている人々に自粛を求めている。なお、近郊~長距離列車を運行するナショナルレール(旧英国国鉄)の利用率は4月2日に4%になったのち、24日には1%まで落ちている。長距離高速バスの運行は止まっており、帰省など個人的な要件で他の地方に向かう人はほぼゼロ、とみられる。
一方、自家用車で気晴らしに遠出する人々がごくわずかだがいる。国定公園など景色のよいエリアは警察の監視対象となっており、他の地方から観光で来た人々が罰金を科せられている。