新型コロナウイルス感染拡大のため、ロックダウン(都市封鎖)政策をとっているイギリス。日本政府は「ロックダウンはしない」と説明しているが、イギリスの現状は日本とほとんど変わらないようだ。在英ジャーナリストのさかいもとみ氏が、現地の生活の様子をリポートする――。
ロンドンの官邸前で声明を読み上げるジョンソン英首相(イギリス・ロンドン)
写真=EPA/時事通信フォト
ロンドンの官邸前で声明を読み上げるジョンソン英首相(イギリス・ロンドン)=2020年4月27日

欧米のロックダウン政策は日本より厳しい?

世界経済をマヒ状態に陥れている新型コロナウイルス。2万人を超える死者が出ている国は全部で5カ国に及ぶが、これらの国々では国民らに「ロックダウン(都市閉鎖)」と称する厳しい行動制限を求めてきた。その結果、1日当たりの新規感染者発生数や死者数に明らかな減少がみられる。

日本でも「緊急事態宣言」の延長が決まったが、生活に不自由を被る自粛要請が求められているが、一方で依然としてさまざまな「人々が集まるスポット」が生じている。では、死者数の抑制を目指し、厳しい“ロックダウン”が続いているイギリスでは、どんな暮らしを強いられているのか。日本の皆さんが抱いているであろう「欧米のロックダウン政策」のイメージをつかみながら、現状を解説してみよう。