「いっそ命令にしてくれたらいいのに…」

さらに筆者が複数の中国人に対し「外出禁止の際、ストレス対策について」インタビューを行ったなかで、日本での生活歴がある男性からこんな声があがった。

「平時であれば、多くの日本人は外出自粛のような協力要請を守ることができると思う。しかし、今は日本人のただでさえ多い普段のストレスに加えて、新型コロナウイルスから来る新しいストレスがあり、それが続けばいつか精神的に耐えられなくなるのではないか」

今、外出や移動を自粛することが自身や家族の身を守るための有効な手段であり、同時に国民が感染拡大防止に対してできる最大の貢献であることは誰もが理解していることだろう。だが新型コロナウイルスの終息が見えず、自粛要請が長期化するなかでは、気持ちだけではいつまでも自粛要請に応じ続けることは難しい。何かがきっかけとなり3連休の解禁ムードのようなことが起きないとも限らないのだ。不安を感じる国民から「自粛と補償はセットであるべき」「いっそ命令にしてくれたらいいのに」という声が出るのは当然のことだ。そして日本の国民への要請に頼った対策がどう進んでいくのか、世界もまた注視している。

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