世界中が新型コロナウイルス感染拡大による医療崩壊の危機や経済への打撃と必死で闘っている今、問われているのは政治的リーダーの指導力や判断力かもしれない。迅速な対応と強いリーダーシップで支持を集める者もいれば、的外れな発言を繰り返して批判の的となる者もいる。SNSの活用にも注目だ。

国内3000世帯に手紙を送付したボリス・ジョンソン

【イギリス】ボリス・ジョンソン首相

イギリスは、現地時間3月23日にロックダウン宣言を行った。自身もコロナに感染し、4月12日に入院していたロンドンの病院から退院したボリス・ジョンソン首相は、症状が出るまでほぼ毎日のように自ら記者会見を行って専門家とともに感染拡大の状況や対応を説明していた。

また、3月末には国内の約3000世帯に手紙を送付。飾らない言葉で支持を集めた。

手紙の冒頭では「もしあまりに多くの人が一時に深刻な病状に陥れば、NHS(イギリスの国民保健サービス)は対処できなくなってしまいます。(中略)私たちは可能なかぎり命を救うために、この病気の感染拡大を遅らせ、病院での治療を必要とする人々の数を減らさなくてはならないのです」と率直に述べている。さらに、同居する家族や友人以外に会わないこと、極力家に留まること、外に出るときは他者と2メートルの距離をあけることなど、国民がすべきことを端的に示し協力を求めた。

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写真=AFP/時事通信フォト
2020年4月8日