読者の悩みを解決!

1980年以来、ほとんど見直しがなかった相続に関する法律が、2019年夏に大改正されたのはご存じだろうか。知らなかったでは済まされない、読者の悩みを大人気弁護士の野澤隆氏が解決していく!

1.私は後妻。夫が亡くなっても今の自宅に住める?
自宅が処分され住む家がなくなる可能性
PIXTA=写真

Q 私は後妻で85歳です。私以外の法定相続人は、夫の前の妻との間に生まれた子どもが1人いるだけ。夫の主な財産は夫単独所有の築40年近い木造の自宅(土地と合わせて評価額1500万円)と、預貯金500万円であり、病弱な夫が死亡した後に自宅が処分され住む家がなくなる可能性があると聞きましたが、実際どうなるのでしょうか。

A 妻が自宅に居住する権利が創設されました。

これまでの相続制度では、総財産2000万円を形式的に金1000万円ずつ分ける原則を重視した結果、本件のように相続財産の大きな部分が不動産の場合、相続人同士が他人に近い関係だと不動産を現金化する調整方法しか事実上選択できないことが多く、高齢女性のその後の住居確保という難題が残される事態が頻発していました。